潰瘍性大腸炎

【潰瘍性大腸炎】薬での治療を辞めた理由

まず初っ端から説明しておきますと

「薬を使うやつはバカ!」

とか

「薬を使うからこそ治らないんだ!」

みたいな反薬主義みたいな思想は持っていません。
ただ、薬を使い続けたことで

「このままだと、自分の命が危ないんじゃないか」

と思わされる出来事があったため「薬の使用量を減らそう」と考えたのが切っ掛けです。

では、その出来事とはどんなことなのか
それをお話していこうと思います。

薬の副作用と実生活の弊害

潰瘍性大腸炎は、自分の免疫機能が異常行動を起こしてしまい
自分自身を攻撃してしまうという病気です。

そのため、治療方針としては「免疫力の異常行動を抑える」ことが目的となります。
異常行動をしている免疫機能だけをピンポイントで抑えることが出来ればいいのですが
それが難しいため、現状の治療は免疫機能自体を抑える治療になります。

で、その免疫を抑えるための薬があるのですが
長時間使用し続けると、免疫力が抑え続けられてしまい
感染症に弱くなるという弊害があるのです。

風邪をひいたときは重症化したり、長引いたりすることになります。
風邪だけであれば、まだいいのですが
普通、罹らないような感染症に罹ってしまうことがあります。

それに私は罹ってしまい、とんでもない目に会いました。

判断が遅れたらヤバかった病気

私の潰瘍性大腸炎の治療では、免疫を抑える薬を複数使用していました。
例えば、ステロイドと呼ばれる薬を使用していました。

ステロイドと聞くと「筋肉増強剤のあのステロイド?」と思うかもしれませんが
それとは違い、あらゆる炎症を抑えることができる薬になります。

潰瘍性大腸炎だけでなく、他の免疫異常にかかわる病気の治療にも使われています。

これだけ聞くと「素晴らしい薬じゃないか!」と思うかもしれませんが
この薬、長期間使用し続けると副作用がハンパないんです。

まず、免疫を抑える効果があるので免疫力が落ちるのは当然として
糖尿病のような状態になったり、脂肪が付きやすくなり脂肪肝になってしまったり
骨がもろくなりやすくなったりと、他にも色々と結構深刻な副作用が出たりします。

これは、長期間使用し続けると出る副作用なので
短期間であればそれほど問題にはなりません。

しかし、私はこのステロイドを2~3年間常用し続けてました。

ステロイドは効果がすぐ出るので、効果も抜群なのですが
その分、辞めるとすぐに症状がぶり返してしまうことが多く
辞めたくても辞められない依存症状態になっていました。

さらに、他にも免疫力を抑える薬を複数使用していたため
私の免疫力はかなり抑えられている状態でした。

そして、そんな状態で過ごしていたある日
最悪の事態が起こりました。

ある日、風邪のような症状が出たんです。
喉が痛くなって咳が出る。
その時は普通の風邪だと思っていました。

その後、病院に行って診察してもらっても
普通の風邪だろうということで、薬を貰って
家で安静にしていました。

その後熱が出始め、喉の状態も悪化し
「本格的に症状が出始めたのかな」と思いました。

しかし、その後数日経っても良くなる気配がなく
むしろ、さらに悪化していくことになりました。

熱は40度近くまで上がり、喉は食べ物が呑み込めないレベルで痛いし
寝ていても咳が出るので寝られない。

これはさすがにおかしいと思い
再度病院に行き、検査をしてもらったところ
ニューモシスチス肺炎であることが分かりました。

ニューモシスチス肺炎とは、真菌が原因で引き起こされる肺炎です。

で、真菌とはカビです。

つまりは、肺にカビが生えてたってことですね。

この病気は、日和見感染と呼ばれていて
本来の免疫力を持っていれば、感染したとしても症状が出ないのですが
何らかの理由で、免疫力が極端に落ちている時に発症する病気になります。

つまりはそういうことです。この病気になったことで
潰瘍性大腸炎の治療で使用していた薬で
免疫力が極度に低下しいていたということが分かったのです。

当時の担当医からは

「処置が早くて良かった。
もっと遅かったら大変なことになっていたかもしれない」

と、言われました。
そんなにヤバい病気だったのか?と思い
ネットで少し調べてみたところ

・適切な治療をしないと亡くなる場合がある。
・HIV患者も罹る可能性のある病気

というのが分かりました。

ショックでした。

もっと遅かったら大変なことになっていたとは
こう言うことだったのか。
そして、今の自分はHIV患者と同じレベルの免疫力なのかと。

この時、ふと思いました。

「あれ?このままだと別の病気で死ぬんじゃね?」

自分の力で戦える力を手に入れる

これが、私が薬を辞めようと決心した切っ掛けになった出来事です。
この件以降、薬に頼らない方法は何かないのか、探し回ることになりました。

現在、私は薬を使用せずに潰瘍性大腸炎の寛解を維持できています。
色々な事を試してみては失敗して・・・を繰り返しましたが
この過程で潰瘍性大腸炎を治すために一番大切だと思うことがあります。

それは

自分の力で戦える力を手に入れること

です。

今回の件では、薬を使用し続けることの副作用が要因となりました。
薬を使用し続けるということは、それに依存するということでもあります。

薬だけの話ではなく、どんなことでも依存することはリスクが高いというのは
皆さんご存じかと思います。

「でも、薬を使い続けるしか手段がないからどうしようもないんだよ」

と言う方もいると思います。
私も実際その状態だったので、その気持ちは分かります。

だから、そんな状態の時こそ自分の力で戦える力を手に入れるんです。

「何言ってるんだコイツ、脳筋か?」

と言われそうですが、まあ聞いてください。

薬に依存し続けるのが宜しくないのであれば
最終的には自分の力で何とかしなければなりません。

つまりは、自分を鍛えることをやりましょうってことです。

例えば、筋トレで体力をつけるとか、メンタルを鍛える方法を学んでみるとか
節約して貯金を貯めてみるとか、なんでもいいです。
何かあった時に役に立つようなことをやってみることをオススメします。

筋トレしていれば、症状が悪化したとしても
体力で乗り切れられるようになったりします。

メンタルを鍛えていれば余計なストレスを受けずに
症状の悪化が防げるかもしれないし
貯金があれば、もし働けない状態になったとしても
暫く生活できるという安心が得られます。

潰瘍性大腸炎の治療には関係なさそうに
見えるかもしれませんが、そうでもありません。

潰瘍性大腸炎のような病気になると、心の余裕がなくなります。
常に潰瘍性大腸炎のことを考えていると言っても過言ではありません。

「お腹痛くならないかな・・・」と常にお腹の状態を意識していたり
「いつになったら良くなるんだろう」と常に不安に押しつぶされそうになったり
脳みその使用容量の90%位を、ほぼ潰瘍性大腸炎で使用しているような感じです。

そんな状態では「他の治療法を試そう」という余裕も生まれません。
なので、結果的に「薬での治療に頼るしかない!」
というマインドに固定されてしまいます。

潰瘍性大腸炎という病気は、原因不明の病気です。
しかし、原因が分かっていないだけで治療する方法は必ずあるはずです。

私はこの方法で色々と行動することで
結果的に今の健康を手に入れることが出来ました。

今も多少症状が出る場合もありますが
薬以外で対処できるようになったので、もう不安になることはありません。

薬は便利で使えば効果が分かりやすいので
使うこと自体はいいと思います。

しかし、それを使い続けないといけないという状況に陥ると
結果的に、拘束され、人生の選択肢が狭まります。

こんな病気になっている時点で、人生の選択肢は狭まっているとの
考えもあるかもしれません。

しかし、それは「もうこれしか方法がない」という
意識に固定されてしまっているからかもしれません。

だからこそ
薬を辞めるという選択肢は必要だと私は思います。